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IL-2免疫療法を微調整して微妙な
バランスを保つ

Nature Medicine 18, 2 doi: 10.1038/nm0212-208

サイトカインであるインターロイキン2(IL-2)は、T細胞などの複数種の免疫細胞の活性化に重要である。そのため、臨床ではこれまで、IL-2をがんや感染症に対する免疫応答の亢進に使う可能性が探られてきた。しかし最近、低用量IL-2療法が有害な免疫応答を抑制可能であることを示す証拠が2つの研究チームによって報告された。Korethたちは、リンパ腫もしくは白血病の治療のために同種異系造血幹細胞移植(HSCT)を過去に受けた移植片対宿主病(GVHD)患者が、IL-2療法によって回復したことを明らかにした。Saadounたちも同じく、IL-2の投与が、C型肝炎ウイルス(HCV)関連血管炎に有効であったことを示している。投与を受けた患者では制御性T細胞(Treg細胞)の数が増えており、どちらの研究でも、IL-2の治療効果は抑制性Treg細胞を介するものだろうと考えられている。IL-2免疫療法にこれらの研究がどういう意味を持つのかについて、3人の専門家にコメントを求めた。

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