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がん:EGFRおよびMET受容体チロシンキナーゼ
によって修飾されたマイクロRNAの発現は
肺がんの発生とゲフィチニブ抵抗性を誘発する

Nature Medicine 18, 1 doi: 10.1038/nm.2577

非小細胞性肺がん(NSCLC)のチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)に対するde novoおよび獲得性の抵抗性に、がん遺伝子METがかかわっていることは以前に報告されているが、METの過剰発現がTKI抵抗性NSCLCの一因となる仕組の詳細はまだ不明である。マイクロRNA(miRNA)は遺伝子発現を負に調節し、miRNAの調節異常は腫瘍発生に関係すると考えられている。我々は、TKI抵抗性NSCLCにおけるmiRNAの役割を解明するために、チロシンキナーゼ受容体に仲介されるmiRNAの変化を調べた。miR-30b、miR-30c、miR-221およびmiR-222は上皮増殖因子(EGF)およびMET受容体の両方によって修飾されるが、miR-103とmiR-203はMETによってのみ制御されていることがわかった。これらのmiRNAは、BIM(BCL2-like 11)、APAF1(apoptotic peptidase activating factor 1)、プロテインキナーゼCε(PKC-ε)およびSRC(sarcoma viral oncogene homolog)をコードする遺伝子の発現阻害により、in vitroおよびin vivoでNSCLC細胞のゲフィチニブ誘発性アポトーシスや上皮間葉転換に重要な役割を持っていることが明らかになった。今回の知見は特定のmiRNAの修飾がNSCLC治療の手段の1つとなる可能性を示唆している。

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