Technical Report

画像化法:RGBマーキングはマルチカラークローン細胞の追跡を容易にする

Nature Medicine 17, 4 doi: 10.1038/nm.2338

赤、緑、青の蛍光タンパク質をそれぞれコードする3種類のレンチウイルス遺伝子オントロジー(LeGO)ベクターを同時に細胞に導入すると、挿入されたベクターのさまざまな組み合わせによって生じた多種類の混合色によって個々の細胞がマークされることになる。我々はこの標識原理をRGBマーキング(red-green-blue marking)と名付けた。本論文では、レンチウイルスベクターが仲介するRGBマーキングは細胞分裂後も安定的に存続されるため、in vitroおよびin vivoでクローン細胞の細胞運命の解析を容易にすることを示す。特に、損傷後肝臓の初代培養肝細胞移植による再生後に、移植細胞のクローン生成能がRGBマーキングによって評価できることを示す証拠が得られた。また、RGBベクターを使って造血幹/前駆細胞をマークして、着色された脾臓細胞コロニーを作り出した。さらに、腫瘍細胞についての限界希釈法と連続移植アッセイに基づき、クローン腫瘍細胞がかなりの長期間にわたって、それぞれ特定の色コードを保持し続けることがわかった。したがってRGBマーキングは、組織再生や病理において細胞のクローン生成能を調べるための有用な方法になると結論される。

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