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骨形成:骨マトリックスに埋め込まれた細胞が破骨細胞形成を制御する

Nature Medicine 17, 10 doi: 10.1038/nm.2448

破骨細胞は、軟骨細胞や骨芽細胞が産生した石灰化されたマトリックスを吸収する。サイトカインのRANKL(receptor activator of nuclear factor-κB ligand)は破骨細胞形成に必須で、骨芽細胞あるいはその前駆細胞から供給され、そのため骨形成と吸収を結びつけていると考えられている。しかし、RANKLは多様な種類の細胞によって発現されており、どれが破骨細胞形成に必須の供給源であるかはわかっていない。今回我々は、RANKLを条件的に欠損できるマウス系統と、一連のCre-deleterマウス系統を用いて、骨マトリックス内に埋め込まれている肥大軟骨細胞と骨細胞がRANKLの必須供給源であり、それぞれ石灰化軟骨の吸収と骨再構築を制御していることを示す。また、骨細胞のRANKLは低荷重負荷に伴う骨量低下にかかわっている。現在の考え方とは逆に、骨芽細胞あるいはその前駆細胞により産生されたRANKLは成人の骨再構築にはかかわっていない。これらの結果から、マトリックス吸収の律速段階は骨マトリックス自体に埋め込まれた細胞により制御されていると考えられる。

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