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【COMMUNITY CORNER】 化合物で前立腺がんを動けなくする

Nature Medicine 15, 6 doi: 10.1038/nm0609-615

転移性前立腺がんの患者の大半では、アンドロゲンのがん増殖促進作用と拮抗するような標準的治療に対する抵抗性が生じる。こうした「去勢抵抗性」腫瘍が発生する一因はアンドロゲン受容体の発現増加であり、受容体阻害剤には欠点があってアゴニストとして働くことすらあるのが突き止められている。だが、C Tranたちの研究によって治療に新たな選択肢が加わりそうだ。彼らは、アンドロゲン受容体に高い親和性で結合し、現在使われている薬剤よりも効果的に受容体活性を阻害する経口投与可能な2つの化合物を見つけた。去勢抵抗性がんのマウスモデルにこれらを投与したところ、腫瘍は退縮した。また、去勢抵抗性がんをもつ30人の患者では、これらのうちの1つであるMDV3100の投与によって、13人の患者で前立腺がんのバイオマーカーである前立腺特異的抗原(PSA)の持続的減少がみられた。

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