1. Nature Japan
  2. Nature Medicine
  3. v10 n4
  4. スポロゾイト周囲タンパク質の保存されたエピトープに対するCD4+T細胞免疫反応は熱帯熱マラリア原虫の自然感染とその感染症の防御に相関する
Research Highlights

スポロゾイト周囲タンパク質の保存されたエピトープに対するCD4+T細胞免疫反応は熱帯熱マラリア原虫の自然感染とその感染症の防御に相関する

Nature Medicine 10, 4 doi: 10.1038/nm1009

熱帯熱マラリア原虫（Plasmodium falciparum）のエピトープに特異的な多くのヒトT細胞反応が報告されてきたが、いずれのT細胞反応からもマラリアの自然感染に対して防御的に働くことを予測させる結果は示されていない。本論文では、西アフリカのガンビアにおけるヒトのマラリアの感染およびその感染症の防御と強く関連するペプチド特異的T細胞測定法を報告する。この測定法は、多くのヒト白血球抗原（HLA)-DR型に結合するスポロゾイト周囲タンパク質の保存された配列に特異的なインターフェロンγ分泌CD4+T細胞を検出する。この防御との相関は、ex vivo ELISPOT測定法ではなく、培養ELISPOT測定法を用いることによって観察された。培養ELISPOT測定法は、活性化エフェクターT細胞を測定するよりも、むしろセントラルメモリー型T細胞を測定する方法である。これらの結果は、ヒトでCD4+T細胞が防御的役割を果していることの直接的な証拠、および熱帯熱マラリア原虫に対する改良ワクチンを設計するための正確な標的を提供するものだ。
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