Research press release

急激な気候変化の時機

Nature Geoscience

Timing rapid climate change

12,700年前の西ヨーロッパで短い寒冷期であった新ドリアス期の始まりは1年の経過で起きた、とNature Geoscience(電子版)に掲載される研究が報告している。その研究によれば、寒冷で荒れた気象条件は、ヨーロッパ全体の大気循環が急激に変化した結果であったらしい。

A Brauerらは、ドイツの火口湖で得られたバーブ堆積層を研究した。おのおののバーブは単一の年を記録した年層となっており、火口湖周辺地域の年間の気候記録を再現することを可能としている。研究チームは、ある年から次の年へ堆積層中の鉄鉱物の累層が突然止まっているところがあることを発見した。彼らは、これをヨーロッパ全体の風の強さと暴風が増加したことと関連づけた。

今日、西からの風は比較的暖かく湿度の高い空気を運び、西ヨーロッパを加熱している。研究者たちは、新ドリアス期には、西からの風は代わりに北から冷たい空気をもたらして大陸を凍結させたと結論づけている。

The onset of the Younger Dryas, a brief cold period in Western Europe 12,700 years ago, occurred over the course of a single year, reports a study published online this week in Nature Geoscience. The study suggests that the cold, stormy conditions were the result of an abrupt shift in atmospheric circulation over Europe.

Achim Brauer and colleagues studied varved sediments from a German crater lake. Each varve records a single year, allowing annual climate records from the region surrounding the lake to be reconstructed. The team found that from one year to the next, formation of an iron mineral in the sediments abruptly stopped. They link this to an increase in wind strength and storminess across Europe.

Today, westerly winds bring relatively warm moist air, heating Western Europe. The researchers conclude that during the Younger Dryas the westerlies instead brought cold air from the north, freezing the continent.

doi: 10.1038/ngeo263

「注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したプレスリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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