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インフルエンザ:エピジェネティックな多様性がインフルエンザ感染に対する転写応答の個人差に影響する

Nature Genetics 56, 3 doi: 10.1038/s41588-024-01668-z

同一の感染チャレンジに対する免疫応答であっても、ヒトには顕著な個人差が見られる。しかし、そのような個人差に関与する遺伝因子やエピジェネティック因子に関する理解は限定的である。本研究では、A型インフルエンザウイルスの感染前後で、ヨーロッパ系およびアフリカ系被験者から採取した初代マクロファージに対する詳細な遺伝的、エピジェネティック的、および転写的プロファイリングを行った。その結果、ベースラインのエピジェネティックプロファイルからは、個人差とは無関係に、A型インフルエンザウイルスに対する転写応答を強力に予測することができた。量的形質座位(QTL)のマッピングでは、遺伝子調節に対する高度に調整された遺伝的影響が明らかになり、遺伝子発現と複数のエピジェネティック標識に同時に影響を与える多くのシス作用性遺伝的バリアントが見つかった。これらのデータは、エピジェネティックな全体像に対する祖先系に関連した差異が、遺伝子発現に対する以上に遺伝的に制御されている可能性を示している。また、免疫疾患座位と共局在するQTLバリアントのうち、遺伝子発現QTLはわずか7%であり、残りの遺伝的バリアントはエピジェネティック標識に影響を及ぼすことから、疾患に焦点を合わせた研究では、遺伝子発現の背後にある分子的表現型を考慮することの重要性が浮き彫りになった。

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