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呼吸器疾患:ヒト肺の空間分解されたアトラスから腺関連免疫ニッチの特徴が明らかになる

Nature Genetics 55, 1 doi: 10.1038/s41588-022-01243-4

一細胞トランスクリプトミクスから、ヒト肺の細胞のタイプ/状態がこれまでにない分解能で明らかにできるようになったが、一細胞における空間的な状態はよく分かっていない。本論文では、肺や気道の組織構造を(再)定義するために、一細胞/単一核マルチオミクスおよび空間トランスクリプトミクス(lungcellatlas.orgで検索可能)を用いて、ヒトの健康な肺の近位から遠位への5つの位置で詳細にプロファイリングを行った。計算データの統合と解析により、浮遊細胞のパラダイムを拡大して上皮、血管、間質、神経束の微小環境におけるこれまでにアノテーションされていないタイプの細胞を含む、マクロおよびミクロの解剖学的組織区画を同定した。気管支周囲の繊維芽細胞を明らかにし、それらの肺疾患への関与を見つけた。重要なことは、気道粘膜下腺(SMG)においてIgA形質細胞の生存ニッチが見いだされ、それが検証されたことである。腺上皮細胞は、B細胞やIgA形質細胞を誘導し、CCL28、APRIL、IL-6の発現を介して局所的にそれらの細胞の寿命や抗体分泌を促進することが分かった。この新しい「腺関連免疫ニッチ(gland-associated immune niche:GAIN)」は呼吸器の健康状態に関係している。

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