Research press release

β‐カテニンの狙い撃ちによる新たな抗がん剤開発

Nature Communications

Targeting new anti-cancer drugs

β‐カテニンタンパク質の特定の部分を直接標的とすれば、β‐カテニンの変異が観察されるがんの治療薬開発にとっての新たな手がかりが得られる可能性が浮上した。β‐カテニンの変異は、大腸がんなど、さまざまな種類のがんにとって重要な意味をもっている。この研究成果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。 今回、M Bienzたちは、β‐カテニンとその補因子であるBCL9との相互作用を阻害する化合物を同定した。この化合物は、β‐カテニンの特定の部分に依存していることが判明し、この部分を特異的に標的とすることが、発がん性β‐カテニンの直接的な阻害剤を開発するための新たな戦略となる可能性が示唆されている。この暫定的な研究結果は、新たな抗がん剤の開発に役立つ可能性がある。

Directly targeting a specific part of the β-catenin protein could provide a new leads in the development of drugs for cancers in which this protein is mutated reports a study in Nature Communications this week. Mutations in β-catenin are important in a range of cancers, including colorectal cancer. Mariann Bienz and co-workers identified a chemical compound that inhibits the interaction of β-catenin with its cofactor BCL9. The compound is found to rely upon a specific part of β-catenin, suggesting that specifically targeting this part of the protein may provide a new strategy to develop direct inhibitors of oncogenic β-catenin. These preliminary findings may aid the development of new anti-cancer drugs.

doi: 10.1038/ncomms1680

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

メールマガジンリストの「Nature 関連誌今週のハイライト」にチェックをいれていただきますと、毎週最新のNature 関連誌のハイライトを皆様にお届けいたします。

「注目のハイライト」記事一覧へ戻る

プライバシーマーク制度