Research press release

【技術】ツイッター上での信頼性の低いコンテンツの拡散にソーシャルボットが力を貸している

Nature Communications

Technology: Social bots help spread low-credibility content on Twitter

ソーシャルボット(ソフトウエアによって制御されたソーシャルメディア上のアカウント)が、ツイッター上で信頼性の低い情報源からの記事の拡散に突出した役割を果たしていることが、2016年の米国大統領選挙の頃に実施された研究によって明らかになった。この知見を報告する論文が、今週掲載される。著者たちは、ソーシャルボットを抑制すれば、誤った情報がオンライン上で拡散することを制限できる可能性があるという考えを示している。

ソーシャルボットがソーシャルメディア上で信頼性の低い情報源からの記事の拡散と視認性に大きく寄与していると考える人は多く、インターネット媒体がそれらに制限を加えることが求められているが、そうした関与を示す証拠は、これまでのところ裏付けに乏しい。

今回、Filippo Menczerたちの研究グループは、2016年の米国大統領選挙前後(2016年5月中旬から2017年3月まで)にツイッター上で40万の記事をシェアした1400万回のツイートを解析した。その結果、信頼性の低い情報源(さまざまな種類の誤った情報を日常的に発しており、そのことが定評ある第三者の報道機関や事実確認団体によって確認されているウェブサイト)からの記事が投稿直後から急速に拡散される前までの間に、ソーシャルボットによる増幅が頻繁に起こっていたことが判明した。また、ボットは、リプライ(応答)とメンション(言及)を使って、数多くのフォロワーを有する影響力の大きなユーザーを標的にしている。Menczerたちは、こうした戦略が成功しているのは、現代人がこうした操作に対して脆弱で、ソーシャルボットが投稿したコンテンツの一部を再シェアしてしまうためだとの考えを示している。さらに、今回の解析では、ボットである可能性の非常に高いアカウントのごく一部(全体の約10%)の接続を切り離すことで、今回の研究期間中に信頼性の低いコンテンツへのリンクの拡散をほぼ解消できたことも明らかになった。

Social bots (software-controlled profiles on social media) play a disproportionate role in spreading articles from low credibility sources on Twitter, according to a study conducted around the 2016 US presidential campaign. The findings are reported in Nature Communications, and the authors suggest that curbing social bots could limit the spread of online misinformation.

Many assume that social bots contribute heavily to the spread and visibility on social media of articles from low-credibility sources and demand that the platforms crack down on them, but the evidence has so far been anecdotal.

Filippo Menczer and colleagues analysed 14 million tweets that shared 400,000 articles on Twitter during and following the 2016 US presidential campaign (mid-May 2016 to March 2017). The authors found that social bots often amplify articles from low credibility sources (websites that routinely publish various types of misinformation and are identified by reputable third-party news and fact-checking organizations) immediately after they are posted and before they go viral. Bots also target influential users who have many followers by using replies and mentions. The authors suggest such strategies succeed because humans are vulnerable to this manipulation and re-share some of the content posted by social bots. The authors' analysis also shows that disconnecting a small percentage of accounts (about 10%) that are most likely bots could have virtually eliminated the spread of links to low-credibility content during the studied time period.

doi: 10.1038/s41467-018-06930-7

「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。

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