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野生型のシュートを遺伝子組換えドナー台木に接木することによる導入遺伝子フリーの遺伝性植物ゲノム編集

Nature Biotechnology 41, 7 doi: 10.1038/s41587-022-01585-8

CRISPR–Cas9を用いて安定的な遺伝子編集植物系統を得るには、通常、CRISPR–Cas9関連の配列を除去して導入遺伝子を持たない系統を作製するための長い交配過程が必要である。この問題に取り組むため、我々は遺伝子組換え台木から接木した野生型のシュート(接穂)へRNAを移動させて後代に伝わる遺伝子の編集を実現するtRNA様配列モチーフとCas9およびガイドRNA転写物との融合体を設計し、その実証を野生型のシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)とBrassica rapaで行った。この接木移動遺伝子編集法は、導入遺伝子を持たない子孫を1世代で作製でき、導入遺伝子の除去、培養細胞の再生と選別、編集用ウイルスベクターの使用が不要である。導入遺伝子を持たない植物の接木移動編集法による作製は、幅広い育種プログラムと作物に応用されるのではないかと期待される。

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