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塩基エディターによるヒトがん関連変異のハイスループットな機能評価

Nature Biotechnology 40, 6 doi: 10.1038/s41587-022-01276-4

がん組織に見られる多数の変異の包括的な表現型解析は、がんゲノミクスの極めて重要な課題の1つである。本研究では、タンパク質バリアントを生じる2万9060点のがん関連トランジション変異が非腫瘍形成性肺細胞の生存および増殖に及ぼす機能的影響を、シトシン塩基エディターおよびアデニン塩基エディター、ならびにシングルガイドRNA(sgRNA)のライブラリーを用いて評価した。sgRNAコード配列と代用標的配列を組み合わせたレンチウイルス系送達構築物を用いて塩基編集の効率および結果をモニタリングすることにより、1つのsgRNAに対して単一の主要タンパク質バリアントを誘導するsgRNA群が見いだされ、その変異と塩基編集による細胞表現型を結び付けることが可能となった。大多数のタンパク質バリアント(2万8458バリアント、98%)の機能は中立的または「中立的な可能性が高い(likely neutral)」と分類され、増殖性および「増殖性の可能性が高い(likely outgrowing)」表現型をもたらすバリアントはそれぞれわずか18個(0.06%)および157個(0.5%)であった。この方法は、さらに多数の意義不明のバリアントおよび他の種類の腫瘍にも拡張可能と考えられる。

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