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TagGraphが大規模なタンデム質量分析データセットから膨大なタンパク質修飾の全体像を明らかにする

Nature Biotechnology 37, 4 doi: 10.1038/s41587-019-0067-5

質量分析法は数千もの潜在的なタンパク質翻訳後修飾(PTM)の特定に適しているが、これまでの特定はごく一部のPTMに偏っていた。ソフトウエアが多様なプロテオームのPTMのセット全体を評価するために、巨大な検索空間を網羅しながらスペクトル解釈の正誤を見分けるという二重の課題を克服しなければならない。本論文では、これらの課題を同時に克服するコンピューターツールTagGraphと、PTMの割り当て用に最適化した確率論的検証モデルについて紹介する。TagGraphは、制限のない文字列に基づく手法を用いて既存法の350倍高速に検索を行う。我々は、TagGraphを2500万の質量分析スペクトルからなる公開ヒトプロテオームデータセットに適用し、信頼性の高いスペクトル特定の数を当初の解析の3倍とした。プロテオーム中の約100万カ所の部位に、数千種類の修飾が確認された。我々は、プロリンの水酸化など、極めて多く存在していながら研究の進んでいないPTMに関する複数の状況があること、そしてそれらとがん変異との予想外の関連を示す。TagGraphは、PTMの幅広い特性評価を可能とすることにより、PTMの機能と調節との交わりに関する情報をもたらす。

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