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ヒトプロモーターのクロマチン構造の高処理能マッピング

Nature Biotechnology 25, 2 doi: 10.1038/nbt1279

クロマチン構造が転写や複製などの細胞内プロセスに与える影響は、ヒト細胞のヌクレオソーム位置に関するデータが存在しないため理解が限られている。我々は高分解能マイクロアレイ法に解析アルゴリズムを組み合わせ、7種類のヒト細胞株のプロモーター3,692個でヌクレオソーム位置を検討した。プロモーターに転写−前開始複合体をもたない無発現の遺伝子とは異なり、発現遺伝子または前開始複合体を含む遺伝子では転写開始部位にヌクレオソームをもたない特徴的な領域がみられた。このようなヌクレオソームのデータをクロマチン免疫沈降−チップ法と組み合わせることで、メラニン細胞のマスター制御因子である小眼球症関連転写因子(MITF)が主にヌクレオソームをもたない領域に結合することが示され、ヌクレオソームが配列との接触を制限するというモデルが支持された。本研究はヒトのヌクレオソーム位置に関する全体的な展望を示すとともに、発生および疾病のクロマチン構造を解析するための高処理能ツールをもたらすものである。

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