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パルサーによる重力波検出に一歩接近

銀河の中心にある超大質量ブラックホールの連星系がお互いの周囲を回るとき、周波数が非常に低い重力波を出すと考えられている。 クレジット Credit: NASA's Goddard Space Flight Center

世界各地の大型電波望遠鏡を使ってパルサーを観測することで重力波の検出を試みている国際共同研究計画「国際パルサータイミングアレイ」(IPTA)がこのほど、検出に向けて重要な兆候が見え始めたことを報告する論文を発表した。観測データの中に「レッドノイズ」と呼ばれる、特徴的な信号が現れ始めた。しかし、重力波検出を宣言するために不可欠なもう1つの特徴は、まだ見つかっていない。研究グループはさらに観測データを蓄積している。

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翻訳:新庄直樹

Nature ダイジェスト Vol. 19 No. 6

DOI: 10.1038/ndigest.2022.220620

原文

Astronomers close in on new way to detect gravitational waves
  • Nature (2022-01-27) | DOI: 10.1038/d41586-022-00170-y
  • Davide Castelvecchi

参考文献

  1. Antoniadis, J. et al. Mon. Not. R. Astron. Soc. 510, 4873–4887 (2022).
  2. Arzoumanian, Z. et al. Astrophys. J. Lett. 905, L34 (2020).
  3. Goncharov, B. et al. Astrophys. J. Lett. 917, L19 (2021).
  4. Chen, S. et al. Mon. Not. R. Astron. Soc. 508, 4970–4993 (2021).