Nature ハイライト

エピジェネティクス:ヒストンのセロトニン化

Nature 567, 7749

神経伝達物質セロトニンのようなモノアミン類は、トランスグルタミナーゼ2(TGM2)によるアミド基転移によって特定のタンパク質と共有結合を形成することが明らかになっている。今回I Mazeたちは、TGM2がヒストンH3のGln5のセロトニン化を触媒できること、そしてこのマークはH3K4me3という活性化ヒストンマークが存在するときに生じることを明らかにしている。この二重のマークH3K4me3Q5serは脳と腸(大量のセロトニンが産生されている臓器)に多く存在し、活発な遺伝子発現と相関している。これらの知見は、セロトニンがこれまで知られていた神経伝達や細胞のシグナル伝達での役割に加えて、遺伝子発現の仲介にも役割を果たしていることを示している。

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