Nature ハイライト

化学: 塩基を用いない鈴木–宮浦カップリング

Nature 563, 7729

有機ホウ素試薬とハロゲン化アリールの鈴木–宮浦クロスカップリング反応は、合成において最も広く用いられている変換反応の1つである。広く用いられる理由の1つは、さまざまな基質に対する寛容性である。しかし、反応における塩基の使用が重要な制約となっている。塩基は、数多くの有機ホウ素試薬の分解を誘発するため、そうした試薬の使用が制限されているのである。今回M Sanfordたちは、ニッケル触媒を用いたアリールボロン酸と酸フッ化物(カルボン酸からin situで形成される)の塩基を用いない鈴木–宮浦カップリングを報告している。ニッケル触媒と酸フッ化物の組み合わせにより、脱カルボニル化を経て反応中間体が生じ、クロスカップリング反応が進む。この反応は、塩基に敏感なボロン酸を用いるプロベネシド(痛風薬)の誘導体化や、他のさまざまな一般的な医薬品の誘導体化によって実証された。今回の反応は、空気中で安定な市販の触媒を用いて行うことができる。

Letter p.100
doi: 10.1038/s41586-018-0628-7 | 日本語要約 | Full Text | PDF

2018年11月1日号の Nature ハイライト

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