Nature ハイライト

構造生物学:三日熱マラリア原虫の侵入複合体の構造

Nature 559, 7712

三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)は、網状赤血球結合タンパク質2b(PvRBP2b)と呼ばれるタンパク質を使って赤血球に侵入する。最近、PvRBP2bがヒト赤血球の表面にあるトランスフェリン受容体1に結合し、原虫の侵入にはこの結合が必要であることが明らかになった。今回W Thamたちは、PvRBP2bのトランスフェリンおよびトランスフェリン受容体と複合体を形成した構造を解いて、PvRBP2bは受容体だけでなくトランスフェリンとも結合することを明らかにしている。トランスフェリンはおそらく、原虫の侵入過程に何らかの役割を担っていると考えられる。

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