Nature ハイライト

Cover Story:驚異の羽ばたき:蚊の飛翔を可能にする優れた空気力学的機構

Nature 544, 7648

蚊が羽ばたく際に、翅の後縁に沿って生じる気流の渦を示した図。こうした渦が、翅の上面(青色部分)に低圧領域を生じることで、揚力が増大する。
蚊が羽ばたく際に、翅の後縁に沿って生じる気流の渦を示した図。こうした渦が、翅の上面(青色部分)に低圧領域を生じることで、揚力が増大する。 | 拡大する

Credit: Bomphrey/Nakata/Phillips/Walker

表紙は、蚊の翅の羽ばたきによって生じる気流の瞬間的な方向を示す渦線である。今回R Bomphreyたちは、蚊の羽ばたきの非常に高い周波数と小さな振幅が新たな空気力学的機構をもたらしていることを示している。蚊は、他の大半の昆虫と同様に前縁渦から揚力を生み出すが、その前の羽ばたきが残したエネルギーを後縁がとらえて生じる後縁渦によって、揚力が増大する。この見事にタイミングの合った回転機構によって、翅の全長にわたって空気力学的力を最大にできるので、蚊の翅の著しく高いアスペクト比を説明できる可能性がある。

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