Nature ハイライト

ウイルス学:インフルエンザウイルスの宿主制限に関わる因子

Nature 529, 7584

インフルエンザウイルスの宿主域には制限がある。その原因となる、これまで知られていなかった因子が宿主タンパク質のANP32Aであることを、W Barclayたちが突き止めた。ANP32Aは種間の障壁として作用し、哺乳類細胞での鳥インフルエンザウイルスポリメラーゼの機能を抑えていることが分かった。重要なのは、ウイルスタンパク質PB2にE627Kという変異が生じると、ヒトのANP32ファミリーのタンパク質群が鳥ウイルスポリメラーゼの働きを助けるようになることである。この変異は哺乳類での鳥インフルエンザウイルスの毒性増強に関連することが知られている。

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