Nature ハイライト

微生物学:ウイルスの抗CRISPRタンパク質の特徴

Nature 526, 7571

細菌細胞は、ウイルス感染に対する防御のためにCRISPRとして知られる免疫系を発達させてきた。この系は、現在では遺伝子編集に使われるCRISPR–Cas法の基盤としてよく知られている。一方ウイルスは、こうした防御への対抗策として抗CRISPRタンパク質を進化させた。A Davidsonたちは今回、3種類の抗CRISPRタンパク質の特徴を調べ、これらのタンパク質はそれぞれ、宿主のCRISPR系を反応の異なる段階で阻害していることを見いだした。この結果は、抗CRISPR応答は互いに無関係の進化的事象から生じたことを示唆しており、そうだとすると、これら以外の他の抗CRISPRタンパク質が見つかる可能性が高いと思われる。

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