Nature ハイライト

生化学:血液脳関門を構築する

Nature 509, 7501

血液脳関門は、脳の機能に必要な環境の維持に不可欠の働きをしているが、脳を対象とする治療を行う場合には都合の悪い障壁となる。今回、MFS(major facilitator superfamily)に属し、これまでオーファン輸送体とされていたMfsd2aが、血液脳関門機能の2つの面に関わっていることを、2つの研究グループが報告した。D Silverたちは、Mfsd2aがオメガ脂肪酸であるドコサヘキサエン酸(DHA)を脳へ運び込む主要輸送体であることを突き止めた。Mfsd2aは血液脳関門の内皮だけで発現されており、Mfsd2aノックアウトマウスでは脳内DHA量が低下し、ニューロンの消失と脳サイズと機能の低下が見られた。一方、C GuたちはMfsd2aが血液脳関門の発生と機能の調節因子という役割を果たしていることを明らかにした。Mfsd2a欠損マウスでは関門が「漏れやすく」なり、これはおそらく、経細胞小胞輸送が亢進したためと考えられる。

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