Nature ハイライト

細胞:Mre11とExo1によるDNA鎖切断部位の除去

Nature 479, 7372

減数分裂の最中にはSpo11によって特異的なDNA二本鎖切断が起こり、Spo11はその切断端に結合したままになる。Mre11は、DNAの端部ではエキソヌクレアーゼとして、内部部位ではエンドヌクレアーゼとしてDNAを分解できるヌクレアーゼである。これまでの研究では、Mre11がDNA修復でエンドヌクレアーゼとして働く際の役割は明らかにされているが、エキソヌクレアーゼとしての役割は不明であった。M Nealeたちは今回、Mre11が最初に5′鎖の切断端から300塩基のところにニック(切れ目)を作り、その後、切断端に向かってDNAを分解していくことを明らかにした。一方、第二のヌクレアーゼであるExo1は、同じDNA鎖をMre11と逆の方向に分解していく。この結果は、最初の結合に通常必要とされるDNA末端がブロックされている場合、エキソヌクレアーゼが投入される可能性があることを示している。

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