Nature ハイライト

生化学:酸素耐性ヒドロゲナーゼ

Nature 479, 7372

ヒドロゲナーゼは、水素分子の可逆的な酸化によってプロトンと電子を生じるという、嫌気的代謝に不可欠な反応を触媒する金属タンパク質酵素である。この反応は、燃料電池などの水素の利用に関して特に関心を集めているが、ほとんどのヒドロゲナーゼが持つ高い酸素感受性が、さまざまな応用の妨げとなってきた。今回2つのグループが、酸素耐性ヒドロゲナーゼの構造を報告している。1つは土壌細菌Ralstonia eutrophaの、もう1つは海洋細菌Hydrogenovibrio marinusのヒドロゲナーゼである。これらの構造から、酸化還元状態に敏感な活性部位が作る中間体が破壊されずに守られる仕組みが明らかになった。どちらの酵素の活性部位も、1群のシステイン残基が配位した新規な鉄–イオウ中心が特徴となっている。

2011年11月10日号の Nature ハイライト

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