Nature ハイライト 宇宙:宇宙風化を受けた小惑星 2006年9月7日 Nature 443, 7107 最も多くみられるタイプの隕石である普通コンドライトの母天体は、太陽系の中で最も多いと考えるのが当然だろう。しかし、主小惑星帯の大部分を占めるS型小惑星は、一見したところではこのタイプの隕石の母天体物質ではないように見える。この説明として考えられるのは、「宇宙風化作用」面の光学的特性が変化したということだ。小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワを観測したデータから、この小惑星表面の宇宙風化が非常に進んでいるのがわかり、この説はさらなる裏づけを得たことになる。 2006年9月7日号の Nature ハイライト 保全:自然への回帰 科学史:反射の理由 植物:オーキシンの作用 宇宙:宇宙風化を受けた小惑星 流体力学:乱流の持続時間 材料:お手ごろ価格の燃料電池を目指して 化学:容易になったキラル合成 気候:湖の泡立ち 生化学:RNAの品質管理 生化学:H5N1ウイルスにタックル 細胞:sticky変異の落とし穴 目次へ戻る