Nature ハイライト 生化学:RNAの品質管理 2006年9月7日 Nature 443, 7107 RNアーゼIIファミリーの酵素によるRNA分解は、RNAの成熟や代謝回転、品質管理に重要な役割を果たしている。今回、RNアーゼIIの1つの結晶構造が、RNAに結合した状態とリガンドが結合していない状態で、初めて解明された。意外にもドメインの構造は、アミノ酸配列の分析から予測されたものとは一致しなかった。このRNアーゼII分子は2か所でRNAと接触しており、一方の部位がRNAをつなぎ止め、もう一方がRNAの切断を触媒する。この詳細な構造から、RNアーゼIIが一本鎖RNAにだけ作用する理由や、一本鎖RNAに沿って移動しながら連続的に分解していく仕組みが説明される。 2006年9月7日号の Nature ハイライト 保全:自然への回帰 科学史:反射の理由 植物:オーキシンの作用 宇宙:宇宙風化を受けた小惑星 流体力学:乱流の持続時間 材料:お手ごろ価格の燃料電池を目指して 化学:容易になったキラル合成 気候:湖の泡立ち 生化学:RNAの品質管理 生化学:H5N1ウイルスにタックル 細胞:sticky変異の落とし穴 目次へ戻る