Nature ハイライト

化学:光を用いる炭素と水素の標識化

Nature 589, 7843

陽電子放射断層撮影法(PET)は、薬剤やトレーサー化合物の活性をin vivoで可視化する広く普及した方法で、腫瘍学、神経変性疾患、創薬において有用である。観察する薬剤やトレーサー化合物には放射性標識を付ける必要がある。しかし、トレーサー化合物の標識化には課題がないわけではなく、例えば、炭素11は半減期がわずか20分と短いため、合成は速やかに行わなければならない。今回D MacMillanたちは、薬剤化合物中によく見られるメチル基に標識を付けた、3H標識化合物と11C標識化合物の両方を合成する光触媒法を報告している。この方法はさまざまな医薬品やPET放射性リガンドについて実証されており、今回の光反応器を自動合成手順に組み込むこともできる。

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