Nature ハイライト

生化学:不正な結合を壊す

Nature 586, 7829

細胞がタンパク質の恒常性を確保するために用いる方法の1つは、二量体化の品質管理(DQC)機構である。このDQC過程によって、タンパク質の間で作られた望ましくない複合体が排除される。DQC装置がタンパク質サブユニット間の不正確な結合を検出する仕組みを調べるために、今回M Rapeたちは細胞のさまざまな過程で機能するBTBタンパク質の間で形成される結合について調べた。得られた構造データから、DQC機構のE3ユビキチンリガーゼであるSCF–FBXL17が、BTBタンパク質の不活性なヘテロ二量体を、その形とドメインの相補性を調べることによって識別することが分かった。こうすることで、不適当な組み合わせの複合体がSCF–FBXL17によってユビキチン化され、分解される。

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