Nature ハイライト

コンピューター科学:ニューロモルフィック・コンピューティングのためのシステム階層案

Nature 586, 7829

ニューロモルフィック・コンピューティングでは、脳から着想を得ることで、標準的なノイマン型コンピューターの従来の制約(互い分離にしたメモリーユニットと処理ユニットの間でのデータの移動を必要とする)から解放されたコンピューティング・アーキテクチャーが得られるとともに、汎用人工知能を開発する有望なプラットフォームが得られる。しかし、チューリング完全性の概念と、ソフトウエアとハードウエアの間に互換性と柔軟性をもたらすノイマン型アーキテクチャーを中心に構築された、十分確立されたコンピューター階層を持つ従来のコンピューティングシステムとは異なり、脳型コンピューティングには今のところ、汎用的なシステム階層がない。今回L Shiたちは、「ニューロモルフィック完全性」という概念を導入して、ニューロモルフィック・コンピューティング向けのシステム階層を提案している。このシステム階層によって、脳型のハードウエア設計とソフトウエア設計の互換性が向上する可能性がある。

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