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疫学:小児期の予防接種が抗生物質消費量に及ぼす影響

Nature 581, 7806

抗菌薬耐性の出現頻度の増加が認められたことで、耐性の選択と闘うための公衆衛生戦略を見つけ出し、それに投資する努力が促されている。ワクチンは、抗生物質の投与につながる感染症を防ぐことによって、抗菌薬耐性の出現抑制に大きく役立っていると広く考えられているが、これまで明確に実証されたことはなかった。今回J Lewnardたちは、大規模な家庭調査で得られたデータを使い、肺炎球菌ワクチンとロタウイルスワクチンが低・中所得国の5歳以下の小児での抗生物質使用に与える影響を見積もり、ワクチン接種によって抗生物質使用がどの程度避けられるのかを調べた。これらのワクチンの現在の使用によって、低・中所得国の小児での抗生物質が投与される病気の発症が毎年2200万例程度防がれていることが、今回の解析で実証された。また、このような影響も、低・中所得国がユニバーサルワクチンカバレッジの目標を達成できた場合に防止できる抗生物質使用量の半分に過ぎないことも明らかになった。

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