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ナチュラルキラー細胞のがんに対する細胞傷害作用を増強する治療手法:抗腫瘍免疫力を呼び起こす

Nature Reviews Drug Discovery 14, 7 doi: 10.1038/nrd4506

ヒトの免疫系に関する科学的な理解が深まったことで、最近になって前例のない免疫療法の躍進がもたらされている。21世紀には、体液性免疫とT細胞免疫を強化するために開発された種々の薬剤および細胞を用いる治療法は、がん治療学を構成する要素として確立されており、また、進展しつつある。ナチュラルキラー(NK)細胞は、悪性腫瘍に対して抗原非依存性の宿主免疫応答を誘発する能力はT細胞より優れていることが昔から知られているにもかかわらず、臨床での可能性はほとんど検討されていない。NK細胞の細胞傷害作用に対する腫瘍の感受性を増加させる方法や、NK細胞の機能を活性化する経路および抑制する経路の科学的知見が増加しており、NK細胞による抗腫瘍免疫を増強する多種多様な薬理学的手法や遺伝学的手法の開発に結び付いている。こうした知見だけでなく、NK細胞をex vivoで増やして腫瘍へのホーミング能力を操作する技術も進歩しており、現在では、臨床でNK細胞を用いるがん免疫療法の能力を十分に活用するさまざまな新手法と戦略を研究者に提供している。

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