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がん治療に複製ストレスを利用する

Nature Reviews Drug Discovery 14, 6 doi: 10.1038/nrd4553

がん細胞におけるDNA複製には、複製フォークの停止と崩壊、さらにDNA損傷や未成熟な有糸分裂に応答するシグナル伝達が伴う。このようなプロセスは、総じて「複製ストレス」として知られている。複製ストレスを調節する機構の理解が進んだことで、治療目的で複製ストレスを増大させる機会が十分に得られるようになってきた。がんの治療では、細胞周期の進行を停止させようとするのではなく、がん細胞が利用できる状態になっているチェックポイントの機能を一層緩和することで複製ストレスを増大し、最終的には増殖機構の壊滅的破綻を誘導することが目標となり得る。本総説では、これを達成するための現状および今後の手法について、従来の化学療法と標的化治療との併用に重点を置いて概説する。

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