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糖尿病をナノ医療で管理する:課題と有望性

Nature Reviews Drug Discovery 14, 1 doi: 10.1038/nrd4477

糖尿病患者の治療は、ナノテクノロジーに基づく手法によって大幅に改善する可能性がある。1型糖尿病の初期の画像診断に役立つ造影剤として、ナノ粒子が開発されている。グルコースを感知するナノセンサーが埋め込み型装置に取り入れられつつあり、この装置によって、より正確な、かつ患者に優しい、血糖値のリアルタイムでの追跡が可能になる。こうしたナノセンサーはさらに、体の生理学的なインスリン要求をより良く模倣するグルコース応答性ナノ粒子の基礎も提供している。最後に、ナノテクノロジーは、インスリンを非侵襲的に送達する手法や、1型糖尿病に対してより効果のあるワクチン、細胞治療および遺伝子治療の設計に用いられている。今回、我々は、こうした手法の現状を分析し、これらを臨床診療に橋渡しするために重要な問題について議論する。

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