Review Article

mRNAに基づいた治療学 — 新しいクラスの医薬品開発

Nature Reviews Drug Discovery 13, 10 doi: 10.1038/nrd4278

mRNA-based therapeutics — developing a new class of drugs in vitroで転写された(IVT)mRNAは、遺伝情報を送達する新しいクラスの薬剤になる可能性あることが、最近明確になった。こうした合成mRNAは、操作によって天然のmRNA類似構造にすることで、タンパク質を一時的に発現させることができる。このクラスの医薬品に固有の課題、特にIVT mRNAの翻訳効率と免疫原性の制御に関連した課題への取り組みが進展し、広範に応用できる可能性の基盤が提供されている。mRNAに基づいたがん免疫療法と感染性ワクチンは臨床開発の段階に入っている。一方で、新たな手法として、タンパク質を置換あるいは補充するためのin vivoでのIVT mRNA送達、IVT mRNAに基づいた多能性幹細胞の生成、およびIVT mRNAにコードされたデザイナー・ヌクレアーゼを利用するゲノム工学などがある。本稿では、mRNAに基づいた創薬テクノロジーおよびその応用の現状について包括的な概観を示し、これらを新しいクラスの薬剤へと発展させる際の重要な課題と機会について論じる。

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