Review Article

抗がん剤の開発に向けた標的としてのマイクロRNAおよびその他の非コード

Nature Reviews Drug Discovery 12, 11 doi: 10.1038/nrd4140

がんを標的とした初めてのマイクロRNA(miRNA)医薬品、すなわちmiR-34を模倣したリポソーム製剤MRX34が2013年4月に進行性肝細胞がん患者を対象にした第I相臨床試験に入った。miRNAを応用した治療法は、大学等の研究機関からもバイオテクノロジー企業からも大きな注目を集めている。miRNAは今までのところ最も研究が進んだ非コードRNA(ncRNA)だが、長鎖非コードRNA(lncRNA)の重要性が次第に認識されつつある。今回、我々は、がんにおけるmiRNAおよびlncRNAの役割を、最近同定された新しい作用メカニズムに重点を置いて解説し、ncRNAを標的とした治療法の設計における現在の戦略、ならびにそれに伴う課題について考察する。

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