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シンチレーターによって増感されたハイブリッド有機光検出器を用いたX線イメージング

Nature Photonics 9, 12 doi: 10.1038/nphoton.2015.216

医用X線イメージングには、エネルギー範囲が20~120 keVで費用対効果のよい高分解能フラットパネル型検出器が必要である。溶液プロセス法で作製することによって、有効面積の大きい光検出器が安価で得られる可能性がある。今回我々は、テルビウムドープ・ガドリニウム酸硫化物シンチレーター粒子を有機光検出器マトリックスに組み込むことによって分解能を向上させる革新的手法について報告する。シンチレーターから放出されるX線誘起光は、数百ナノメートルの範囲内で吸収される。これはピクセルサイズと比べて無視できるほどの大きさである。従って、シンチレーターX線検出器の分解能を制限する要因となる光学的クロストークが、最小限に抑えられる。この着想を256×256ピクセルの検出器を用いて検証したところ、MTF = 0.2で分解能が4.75 lp mm−1となった。これは、従来の積層シンチレーターを用いたフラットパネル型検出器より著しく優れている。我々は、溶液プロセス法による医療用検出器の実現可能性を立証する分解能を実現した。また、電気的特性の時間分解評価を行ったところ、シンチレーター充填率の増加に伴って電荷キャリア移動度が向上することが分かった。この現象は、形態変化によって説明される。

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