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信号の乱れを監視しない量子鍵配送の実験的実証

Nature Photonics 9, 12 doi: 10.1038/nphoton.2015.209

既存の量子鍵配送プロトコルでは、送信者アリスと受信者ボブが、情報の潜在的な漏洩量に限度を設けるため、信号の乱れを監視しなければならない。しかし、総当たり差動位相シフト(RRDPS)プロトコルでは、信号の乱れを監視する必要はない。今回我々は、RRDPSプロトコルを初めて能動的に行ったことを報告する。我々の実験では、アリスは、複数のパルスからなるパケットを用意する。各パケットは65個のパルスのトレインであり、各パケットのグローバル位相はランダムになっている。ボブは、能動的に制御された新しい可変遅延干渉計を使って、さまざまな遅延のランダムスイッチングを実現する。このシステムは、各パケットのパルス数が大きく、干渉計の安定性が高く挿入損失が低いおかげで、90 kmの距離にわたって秘密鍵を配送できる。今回の実験的実証とその結果によって、RRDPSプロトコルの実現可能性、特に誤り率が高い状況での実現可能性が確認された。

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