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未知のスペックルパターンを利用した構造化照明顕微鏡法

Nature Photonics 6, 5 doi: 10.1038/nphoton.2012.83

空間的に不均一な照明を用いると、光学顕微鏡の分解能が著しく向上する。実際、 物体と照明の周波数混合によって、回折限界検出バンドパスを超えて物体周波数を回復できる。しかし、画像再構成過程には、照明パターン(通常は集束または周期的)の正確な知識が必要であり、したがって精巧で安定な据え付けが必要である。今回我々は、照明パターンの平均が試料にわたっておおよそ均一であれば、照明パターンを知らなくても画像再構成が可能であることを理論的、実験的に示す。ブラインド構造化照明顕微鏡法(blind-SIM)を用いると、試料をいくつかの無制御ランダムスペックルで照らすだけで、従来の広視野顕微鏡法と比較して約2倍の分解能が得られる。我々の方法は、試料や収差誘起照明歪みに対して敏感でなく、較正ステップや厳しい照明制御を全く必要とせず、実験装置を劇的に簡易化する。

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