Letter

オンチップ・ビーム偏向・フォトニック結晶レーザー

Nature Photonics 4, 7 doi: 10.1038/nphoton.2010.118

<p>ビームの方向をオンチップで制御できる半導体レーザーの開発は、レーザー投射型の携帯ディスプレイ、先端的レーザープリンター、チップ間光通信などさまざまな応用に重要である。今回我々は、フォトニック結晶を用いてそのようなビーム偏向レーザーを実現する新規なコンセプトについて報告する。我々のアイデアは、フォトニックバンド構造中に人工的なレーザー発振バンド端をつくることを基にしており、これによって共振条件とビームの出射方向が決まる。我々は、正方形と長方形の格子からなる複合フォトニック結晶構造を用いて、それらの相対的な格子定数を変化させることによって、レーザー発振バンド端を調節できることを示している。また我々は、このような複合フォトニック結晶構造を利用したレーザーが、さまざまな方向にビームを放出でき、オンチップ集積化によってビーム方向を動的に制御できることを実証している。</p>

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