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フォトニック回路集積チタンサファイアレーザー

Nature Photonics 17, 4 doi: 10.1038/s41566-022-01144-2

小型狭線幅可視レーザーは、光センシング、光計測、光通信、精密原子分子分光法の極めて重要な構成要素である。チタンドープサファイア(Ti:Sa)レーザーは、発光帯域幅が1オクターブに近く、可視から近赤外帯域にわたる固体レーザー発振を得るための主要なツールである。しかし、現在の市販のTi:Saレーザーシステムは、高い励起出力を必要とし、高価な卓上型コンポーネントに頼っているため、実験室環境に限定されている。今回我々は、Ti:Sa利得媒質と窒化シリコン・オン・サファイア集積フォトニクスプラットフォームを組み合わせることによって高い可搬性と最小限の電力消費を兼ね備えた、フォトニック回路集積Ti:Saレーザーを提示する。我々は、ポンプモードとレーザー発振モードを単一マイクロリング共振器に強く閉じ込めることによって、730~830 nmのTi:Saレーザー発振を実証し、自由空間Ti:Saレーザーと比べてレーザー発振しきい値を6.5 mWまで数桁低下させている。しきい値が低いため、市販の窒化インジウムガリウム・ポンプダイオードを利用することによってターンキーTi:Saレーザー動作が実現されている。今回の試作フォトニック回路集積Ti:Saレーザーは、次世代のアクティブ・パッシブ集積可視フォトニクスにおける広帯域チューナブルレーザーへの確実な道を開く。

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