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希土類ドープナノ粒子の50 ns未満の超高速アップコンバージョン発光

Nature Photonics 16, 9 doi: 10.1038/s41566-022-01051-6

希土類をドープしたアップコンバージョンナノ粒子は、量子ドットや有機色素と比べて、デフェージング効果、クロストーク、フォトブリンキング、フォトブリーチングが少ないことを特徴とする安定かつコヒーレントな狭帯域多色発光を示すので、かなり注目を集めている。しかし、アップコンバージョンナノ粒子は、希土類イオンの4f–4f禁制遷移に起因して、マイクロ秒からミリ秒の長いルミネッセンス減衰時間を示すため、時間依存ナノフォトニックデバイスへの応用が制限されている。今回我々は、傾斜プラズモニックナノ共振器を作製して、大幅な量子効率増大、調整可能な偏光依存性かつ遠距離場指向性の発光、選択的多色カイラリティーを維持しながら、希土類ドープナノ粒子の発光減衰時間を50 ns未満に短くした。我々は、今回の希土類ドープナノ粒子の新しいタイプの超高速指向性偏光発光が、コヒーレント単一光子源、量子通信、ナノレーザーの開発を強力に促進すると予想する。

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