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悪性黒色腫:切除後のステージIIB/C悪性黒色腫に対するニボルマブ術後補助療法 ─ 無作為化第3相CheckMate 76K試験の主要な結果

Nature Medicine 29, 11 doi: 10.1038/s41591-023-02583-2

切除後のステージIIB/C悪性黒色腫の患者は、切除後のステージIIIA/B悪性黒色腫患者と同様に、再発リスクが高い。第3相二重盲検CheckMate 76K試験では、切除後のステージIIB/C悪性黒色腫患者790人を、ニボルマブ480 mg投与群とプラセボ投与群に2:1で無作為に割り付け(腫瘍カテゴリーで層別化)、ニボルマブあるいはプラセボを4週間間隔で12カ月間投与し、比較評価した。この試験の主要評価項目は、試験責任医師の判定による無再発生存期間(RFS)であった。副次評価項目には、無遠隔転移生存期間(DMFS)や安全性が含まれた。最短追跡観察期間である7.8カ月の時点で、ニボルマブ群はプラセボ群と比べてRFSを有意に改善した(ハザード比〔HR〕= 0.42、95%信頼区間〔CI〕0.30~0.59、P < 0.0001)。投与12カ月の時点でのRFSは、ニボルマブ群89.0%に対してプラセボ群79.4%で、さまざまなサブグループで治療の有用性が観察された。さらにDMSFにも改善が見られた(HR = 0.47、95%CI 0.30~0.72)。治療に関連したグレード3/4の有害事象が、ニボルマブ群では患者の10.3%に、プラセボ群では2.3%に生じた。治療関連死はニボルマブ群で1例(0.2%)発生した。ニボルマブは、切除後のステージIIB/C悪性黒色腫患者に対する、有効かつおおむね良好な忍容性を示す術後補助療法である。ClinicalTrials.gov登録番号:NCT04099251。

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