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心不全:心不全でのSGLT2阻害剤カナグリフロジン :CHIEF-HF遠隔、患者中心、無作為化試験

Nature Medicine 28, 4 doi: 10.1038/s41591-022-01703-8

従来の大規模な臨床試験では、SGLT2(sodium-glucose co-transporter 2)阻害剤が、駆出率(EF)が低下した心不全(HF)患者(HFrEF)と、駆出率が保持されているHF患者(HFpEF)の症状を改善することが示唆されている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック(世界的大流行)の最中にあって、我々はこのような効果の確認を、完全に遠隔から患者中心で行った新たなタイプの試験によって試みた。今回のCHIEF-HF試験(NCT04252287)では、EFや糖尿病の状態にかかわらず、476人のHF患者をカナグリフロジン100 mg投与群とプラセボ投与群に無作為に割り当てた。スポンサーの優先事項変更のため登録は早期に中止され、非盲検化も行わなかった。主要評価項目は、12週目でのカンザスシティ心筋症質問票の総合症状スコア(KCCQ TSS)の変化とした。KCCQ TSSの12週目の変化は、カナグリフロジン群でプラセボ群よりも4.3ポイント(95%信頼区間0.8~7.8、P = 0.016)高く、主要評価項目を満たした。同様の効果は、HFpEF患者、HFrEF患者、糖尿病に罹患している参加者としていない参加者で観察されたことから、カナグリフロジンはEFや糖尿病の状態とは無関係に、HFの疾病負荷を有意に改善することが実証された。医師と患者が直接に会うことなしで行われたこの無作為化二重盲検試験は、将来の完全バーチャル臨床試験のモデルとして役立つだろう。

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