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肝炎:XCR1+1型通常型樹状細胞は非アルコール性脂肪性肝炎で肝病変を促進する

Nature Medicine 27, 6 doi: 10.1038/s41591-021-01344-3

非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は広く見られる肝疾患で、命に関わる疾患である肝硬変、肝不全、肝がんの発症の原因になる。慢性の壊死性炎症はNASH発症の重要な要因だが、この疾患で起こる免疫調節不全の細胞機構や分子機構はほとんど解明されていない。今回我々は、単一細胞トランスクリプトーム解析を用いて、NASHを起こしているマウス肝臓の免疫組成の包括的なプロファイリングを行った。肝臓の通常型樹状細胞(cDC)が病変に関連して大幅に増加していることが明らかになり、さらにその原因は骨髄cDC前駆細胞の細胞周期進行がNASHにより促進されることであるのが示された。NAFLD/NASH病態スペクトラムについての患者の血液と肝臓の解析から、この病気では1型cDC(cDC1)が多くなっていて、活性化されていることが示された。肝臓の排出リンパ節由来の物理的に相互作用しているcDC-T細胞対の塩基配列解読から、NASHのcDCは、NASHの増悪に関連付けられている炎症性T細胞の再プログラム化を促進することが明らかになった。また、XCR1DTAマウスでのcDC1枯渇、あるいは抗XCL1遮断抗体の使用は、NASHマウスモデルでの肝病変を軽減した。これらを総合すると、我々の研究はNASHでのcDCの生物学的性質の包括的な特徴を示しており、XCR1+ cDC1が肝臓病変の重要な推進因子であることを明らかにしている。

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