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がん:転移性胃腺がんでの腫瘍内不均一性と細胞系譜多様性の単一細胞解析

Nature Medicine 27, 1 doi: 10.1038/s41591-020-1125-8

腫瘍内不均一性(ITH)は、がんの基本的な性質である。だが、ITHの起源についてはよく分かっていない。今回我々は、15人の胃腺がん(GAC)患者に由来する腹膜がん腫症(PC)の単一細胞トランスクリプトームプロファイリングを行い、4万5048個のPC細胞のマップを構築した。そして腫瘍細胞集団のトランスクリプトームの状態をプロファイリングし、悪性PC細胞のITHを詳細に調べ、患者の生存との間の有意な相関性を明らかにした。腫瘍の細胞系譜/状態の構成とITHの間のつながりが、トランスクリプトーム、遺伝子型、分子、表現型のレベルで明らかになった。また、PC検体中の腫瘍細胞の細胞系譜/状態の構成に多様性があることが見いだされ、この多様性がITHに大きく関与していることが明らかになった。ITHの単一細胞解析により、PC検体は予後的に臨床変数とは無関係の2つのサブタイプに分類され、12の遺伝子による予後予測シグネチャーが得られ、このシグネチャーは複数の大規模GACコホートで検証された。この予後予測シグネチャーは、GACの発がんとプログレッションの基盤をなすように見え、患者の層別化に役立つ可能性がある。

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