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糖尿病:2型糖尿病リスクが上昇した患者の病態生理学に基づくサブ表現型解析

Nature Medicine 27, 1 doi: 10.1038/s41591-020-1116-9

中程度の高血糖状態は、2型糖尿病発症リスクが上昇していることを示唆している。しかし、前糖尿病の現在の定義には、2型糖尿病の病態生理学的なサブ表現型が反映されておらず、代謝の将来的推移を予測することもない。今回我々は、2型糖尿病リスクが上昇し、詳しい表現型解析が行われた患者からなるコホートで、経口グルコース負荷試験、MRIで測定した体脂肪分布、肝臓の脂肪含有量、遺伝的リスクから得られた変数に基づいて分別を行い、6つの異なるサブ表現型クラスターを明らかにした。明らかになったサブ表現型のうちの3つ(クラスター3、5、6)では血糖値の上昇が見られたが、差し迫った糖尿病リスクが見られたのは、クラスター5と3の患者だけだった。対照的に、クラスター6の患者では2型糖尿病リスクは中程度だが、腎疾患リスクと総死亡率の上昇が見られた。これらの知見は、無関係な1つのコホートで、単純な身体計測値と血糖値構成を用いて再現された。この概念実証研究は、2型糖尿病と診断される以前には病態生理学的な不均一性が存在することを実証しており、はっきりした2型糖尿病へと速やかに進行しないまま合併症リスクが上昇する集団があることを明確に示している。

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