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再生医療:腸管不全小児患者由来のオルガノイドを用いた移植可能な空腸粘膜移植片の生体工学的作製

Nature Medicine 26, 10 doi: 10.1038/s41591-020-1024-z

腸管不全は、小腸の広範囲にわたる解剖学的あるいは機能的な喪失に続いて起こり、小児の長期にわたる衰弱を引き起こす。患者のケアにおける優先事項は、機能できる腸、特に空腸の長さを増加させて栄養的自立を促進することである。我々は、小児患者の生体材料を用いて自家空腸粘膜移植片を構築し、患者由来オルガノイドがin vitroで効率よく増殖可能であることを明らかにした。これと並行して、インタクトなナノトポグラフィー(微細な凹凸)を持つ、脱細胞化されたヒト腸マトリックスを作製した。これは生物学的足場を形成する。プロテオーム解析およびラマン分光分析から、ヒトでは小腸と大腸の足場が非常に類似した生化学的プロファイルを持つことが明らかになり、腸の生体工学的作製のためのプラットフォームとして互換的に使用できることが示された。実際、いずれのタイプの足場に空腸オルガノイドを播種しても移植片が確実に再構築され、このような移植片は空腸の生理的機能の複数の特性を示し、マウスの腎臓被膜下あるいは皮下ポケットに移植されると、最大2週間まで生存して管腔構造を形成した。我々の知見は、腸管不全小児のための患者特異的空腸移植片を生体工学的に作製するための概念実証データを提供するもので、これは最終的には栄養の自律性回復に役立つと思われる。

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