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感染:代謝のゆらぎや細胞ストレスは、弱毒化生ワクチンによる症候性黄熱病感染に対する感受性の基盤となる

Nature Medicine 25, 8 doi: 10.1038/s41591-019-0510-7

フラビウイルス感染は、無症候性感染から重症疾患に至る広範な臨床転帰を引き起こす。重症疾患に相関する因子は探索されてきたが、症候性感染と無症候性感染を区別する病態生理学的性質についてはいまだに明らかにされていない。我々は、症候性感染の分子基盤を理解するために、黄熱病ウイルスから作られた生ワクチン(YF17D)接種の前後で被験者の血液のトランスクリプトームおよびメタボロームのプロファイルを調べた。定常状態で適応性小胞体ストレスがあり、トリカルボン酸サイクルのベースライン活性が低下している被験者では、症候性の転帰に対する感受性が上昇していることが明らかになった。このような被験者のYF17Dによる感染は、不適応性小胞体ストレスを誘導し、下流の炎症性反応が引き起こされて、これが症候性の転帰と相関する。従って、本研究で得られたこの知見は小胞体ストレス応答と免疫代謝が症候性黄熱病の基盤となっていること、そしておそらくは他のフラビウイルス感染でも同じような働きをしていることを示唆している。小胞体ストレスあるいは代謝のいずれかの調節はフラビウイルス感染の症候性転帰の予防に利用できる可能性がある。

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