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白血病:miR-126の骨髄ニッチへの移送は慢性骨髄性白血病における白血病幹細胞の自己複製を制御する

Nature Medicine 24, 4 doi: 10.1038/nm.4499

慢性骨髄性白血病(CML)患者の白血病幹細胞(LSC)(以降CML LSCとする)は、クローン性造血の開始と維持に関わっている。このような細胞は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)によるBCR-ABLキナーゼ活性阻害が有効な場合であっても、骨髄(BM)内で生存し続ける。本論文では、マイクロRNA(miRNA)のmiR-126はCML LSCの静止状態、自己複製、および生着能を助けるが、CML LSCでのmiR-126レベルは健常者の長期造血幹細胞(LT-HSC)よりも低いことを示す。CML LSCでのmiR-126の発現低下は、SPRED1(Sprouty-related EVH1-domain-containing 1)のBCR-ABLによるリン酸化が原因で、これは次いで、miRNA成熟に関わるRAN-エクスポーティン5-RCC1複合体の阻害を引き起こす。Mir126a(miR-126をコードする)がESとLSCの両方、またはどちらかで条件付きノックアウトされたCMLのマウスモデルを使って、BM中の内皮細胞(EC)はCML LSCにmiR-126を供給して静止状態の維持と白血病増殖を助けていることが示された。TKIによるBCR-ABLの阻害は、内因性miR-126レベルの予想外の上昇を引き起こし、LSCの静止状態維持と生存を増強した。LSCとECの両方またはどちらかでMir126aをノックアウトするか、あるいはLSCとECの両方にmiR-126の発現を標的とするmiR-126阻害剤を投与すると、in vivoでのTKI投与による抗白血病効果が増強され、LSCの白血病発生能が強く抑えられることから、これはCML患者でのLSC根絶のための新たな戦略となる。

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